研究課題/領域番号 |
17K18270
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
プラズマ科学
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研究機関 | 青山学院大学 (2018-2020) 甲南大学 (2017) |
研究代表者 |
田中 周太 青山学院大学, 理工学部, 助教 (50726841)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 誘導コンプトン散乱 / 実験室宇宙物理学 / パルサー / レーザー実験 / 高速電波バースト |
研究成果の概要 |
本研究はパルサー(回転中性子星)発見以来の謎である「電波パルス放射の発生機構」を,全く新しい「実験室宇宙物理学」の方法で探った.パルサー周辺で起こる「誘導コンプトン散乱」というレーザー・プラズマ非線形現象を地上実験で再現,その振る舞いを理解することで,パルサー周辺環境を探ることが本研究の目的である.本研究は宇宙物理とレーザープラズマ物理の学際研究で,まず誘導コンプトン散乱実験が最新のレーザー装置で行えることを我々は示した.2017年に準備実験を経て,2020年には関西光科学研究所のJ-KAREN-Pレーザーで初期実験を遂行できた.現在データを解析中で,次の国際実験計画も進行中である.
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自由記述の分野 |
理論宇宙物理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
天体現象を実験室で再現する実験室宇宙物理の手法は大きく広がっている.その中でも本研究課題は現在世界最強レベルの高強度レーザーを用いてこそ行える実験である.分野を超えた共同研究が必要であり,長い準備期間を必要としたがまずは実際に実験を行うことができた.パルサーにおける未解決問題の全く新しい足がかりを手に入れたことになる.レーザーの高強度化による人類未踏の現象の探究は光科学の一つの潮流であり,誘導コンプトン散乱は新しい候補である.次世代高強度レーザー開発に向けての旗印としての意義がある.
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