本研究は,中国で学ぶ日本語母語話者が,中国語(第二言語)及び英語(外国語)に対して持つ学習ビリーフ,学習ストラテジーの変化を量的,質的な観点から縦断的に調査し,日々中国語に接することにより形成されると予想される好ましい学習ビリーフ,学習ストラテジーを英語学習に転移させる介入法を提案することを目指した。分析の結果,中国語を第二言語環境の中で使用・学習することによって形成される学習ビリーフが,中国語に対する学習ストラテジーの使用を通して英語に対する学習ストラテジーの使用に転移することが示唆された。また,半構造化面接とチーム基盤型学習形式の指導を融合した指導が効果的な介入法であることを提案した。
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