転写因子であるNFAT5(nuclear factor of activated T-cells 5)が核内移行・活性化し、細胞にかかる高浸透圧ストレスを解消する遺伝子の発現に関与しているとされています。最近我々はNFAT5が口腔癌細胞の進展に関与していることを報告しました。現在、癌微小環境を対象とした研究においては、「低酸素」、「低栄養」に着目した研究が広く行われていますが、未だ報告の少ない「浸透圧」の癌細胞への関与を解き明かすことで、癌治療に対する新たなアプローチとなる可能性が考えられます。
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