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2017 年度 実施状況報告書

筋電計を用いたピアノ重力奏法の「見える化」―シャンドール五つの基本動作による―

研究課題

研究課題/領域番号 17K18310
研究機関東京福祉大学短期大学部

研究代表者

高木 麻衣子  東京福祉大学短期大学部, こども学科, 助教 (70780477)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワードピアノ / 音楽教育 / ピアノ演奏法 / ピアノ指導法 / シャンドール / 教育学 / ピアノ奏法
研究実績の概要

ピアノの打鍵奏法の一つとして、『重力奏法』や『重量奏法』といった奏法が言われるようになって久しいが、それらの奏法については、解説や視覚からの模倣だけでなく、科学的な観点からも検証してみる必要がある。今日では、筋電計を始め、計測機器が目覚ましい進化を遂げており、演奏中の身体の使い方を科学的根拠に基づいて考察してみることが可能となっている。本研究は、初心者と熟練者の奏法を筋電計を用いて比較検討することにより、初心者の練習における効率的な上達法を開発するものである。
今年度の研究成果としては、初心者、熟練者双方の演奏中における筋肉の扱い方の比較検討材料となるデータを一定数収集することが出来た。
データの採取方法としては、シャンドールの「五つの基本動作」から導き出せる、ある既存の楽譜からのフレーズを弾くこととした。「五つの基本動作」の詳細とは、(A)自由落下 (B)五指運動・音階(スケール)・分散和音(アルペジオ)(C)回転運動 (D)スタッカート (E)突き となる。筋電計の計測箇所としては、上腕二頭筋、上腕三頭筋、前腕総指伸筋群、手の甲全体に渡る筋肉群の4箇所とした。
被験者は、初心者30人、熟練者30人であり、現時点で、初心者17人、熟練者27人のデータ収集が完了している。平成30年6月末までを目途に全てのデータを収集し終える予定である。
本研究では、五つの基本動作を用いて、科学的視点から奏法の「見える化」を図っていきたいと考えている。即ち、基本動作の上腕二頭筋、上腕三頭筋、前腕総指伸筋群、手の甲全体に渡る筋肉群の扱い方を筋電計を用いて、科学的視点から明らかにすることとする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成29年度は、シャンドールの「五つの基本動作」から導き出せる、ある既存の楽譜からのフレーズを決め、筋電計使用による演奏データ収集を行うことが大きな目的であった。
平成29年度中に初心者30名、熟練者30名のデータを採ることが目標であったが、現時点で初心者17名、熟練者27名のデータを採り終えている。平成30年6月末までを目途に全てのデータを収集し終える予定である。
やや遅れた要因としては、筋電計の購入にあたり、学内全ての手続きが終了後の購入となったため、当初購入予定の5月頃には手元に用意が出来ず、データ採取のスタートが夏頃からとなったため、予定が3か月ほどずれ込んでくることとなった。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策については、6月末までにデータを収集し終えて、10月頃までに分析を行い、12月末を目途に結果を一定の形でまとめる予定である。一定のデータ分析結果については、秋に行われる学会で発表出来るよう、調整していきたいと考えている。可能であれば、30年度中に学会誌等で論文発表出来れば、と考えている。
また、データ分析作業の中で、専門的な分析が必要になることがあり、専門家のサポートを受ける可能性があるので、早急にサポート体制を組んでいく予定である。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額について、計画では、学会発表のための旅費として使用し、またデータ分析における解析諸費用に充てる予定である。また、数人のデータ採取における謝礼支払いが残っており、併せて行う予定である。

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公開日: 2018-12-17  

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