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2020 年度 実績報告書

膜貫通ヘリックス会合体の分子動力学計算を指標とした新規チャネルペプチドの創製

研究課題

研究課題/領域番号 17K18365
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

新津 藍  国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 基礎科学特別研究員 (10791064)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード膜ペプチド / 分子動力学 / 膜タンパク質設計
研究実績の概要

本研究課題では、設計膜貫通αヘリックス会合体の形成機構を、計算機を用いた動的構造計算と実験により得られる静的構造情報を活用し解明することを目的とする。R2年度はαヘリックスペプチドが水中から膜表面に結合する過程について分子動力学計算により詳細に検討し、再設計ペプチドの合成・脂質二重膜中での構造解析の試料調製の検討を行った。
本研究では脂質二重膜中で安定な8量体ポアを形成する人工設計αヘリックスペプチド(cWzaペプチド)を対象として会合機構の解析を行った。これまでの計算では、膜表面近傍に配置した伸長ペプチドを初期構造とし、レプリカ交換全原子分子動力学計算を行いてペプチドの膜への接触を観測したが、二次構造形成の解析にはさらなる計算時間と計算パラメータの調整が必要であった。そこで本年度はレプリカ交換法の計算パラメータの検討に加え、昨年度に準備した脂質の拡散が加速される膜モデルを用いた計算を行った。初期構造はαヘリックスペプチドを用いて膜に対して4種の初期配置を準備し、各200ns計12本の独立した計算を実施した。計算結果から膜に接触する際に鍵となるペプチド部位、結合時の構造について解析を行い、その結果をもとにペプチドの配列再設計を行った。さらに再設計ペプチドおよびオリジナルのcWzaペプチドを合成し、リポソームを用いた円偏光二色性スペクトルによる二次構造解析、単一チャネル電流測定による機能解析を行うための試料調製条件を検討した。今後、構造・機能解析と計算結果との比較を行うことで、標的ペプチドの強固なへリックス-ヘリックス相互作用に寄与するアミノ酸配列が明らかになると期待される。
また平行してde novo設計ペプチドチャネルの構造モデル最適化を分子動力学計算を用いて行い、これを含めた研究成果を学会にて発表した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2020

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] De novo design of transmembrane coiled-coil peptide channels2021

    • 著者名/発表者名
      A. Niitsu, A. R. Thomson, A.J. Scott, J.T. Sengel, Y. Sugita, M.I. Wallace, H. Bayley, and D.N. Woolfson
    • 学会等名
      第101回日本化学会春季年会
  • [学会発表] Rational design of membrane-spanning alpha-helical peptide barrels2020

    • 著者名/発表者名
      A. Niitsu, A. R. Thomson, A.J. Scott, J.T. Sengel, Y. Sugita, M.I. Wallace, H. Bayley, and D.N. Woolfson
    • 学会等名
      第58回日本生物物理学会年会
    • 招待講演

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公開日: 2021-12-27  

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