本研究では、新規のDNA合成イメージングPET製剤である4DSTが、現在保険収載されているPET製剤であるFDGと比較して、より鋭敏に腫瘍の活動性を反映しうることを証明した。FDGは糖代謝を反映した薬剤でありいわば間接的に腫瘍の活動性を見ているに過ぎないが、4DSTは細胞増殖脳を反映しているため、より直接的に腫瘍の状態を評価することが可能であることを裏付ける結果となった。 本研究では、食道癌患者において、4DSTはFDGよりも正確に患者の治療予測をしうることを示したが、この結果は食道癌以外の悪性腫瘍でも応用しうるため、より最適な癌治療の実現に繋がりうるという社会的意義を含んでいる。
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