動物をとりまく環境は、その脳構造や生理、認知、行動に大きな影響を及ぼす。しかしながら、環境中のどのような刺激がどのように影響するのかについては明確に理解されていない。本研究では、特に音響環境に着目し、音刺激が動物に与える影響について検討した。実験動物であるC57BL/6Jマウスを対象に音呈示実験を行ったところ、音響環境はマウスの寿命や内分泌、行動に至るまで、動物の生存に対して包括的な影響を持つことが明らかとなった。本研究は音響環境の重要性を示すものであり、現在問題視されている捕獲動物の飼育環境の改善にも大きく寄与すると期待できる。
|