本研究では、潜傷形成に関する現象解明の基礎的検討として、応力誘起光散乱法により潜傷近傍の光散乱強度の変化を微視的な観察を行った。応力誘起光散乱法による検出原理の解明を行うとともに、潜傷近傍に生じる現象の解明することで、残留応力並びに潜傷の大きさの予測に挑戦した。その結果、光散乱強度変化はガラス基板内部に形成された亀裂上ではなく、屈折率の境界で生じていることが確認された。また、潜傷の大きさと光散乱強度変化の相関関係を評価した結果、潜傷のサイズが大きくなるにつれて、光散乱強度の変化量も大きくなることが確認され、光散乱強度変化の大きさから潜傷の大きさが推定可能であることが示唆された。
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