胎児期低栄養によるII型糖尿病発症メカニズムの解明を目的に間葉系幹細胞の骨分化誘導系において栄養環境を変化させることで胎児期低栄養モデルをin vitroで作出し、骨分化誘導過程における栄養環境の変化が細胞の分化や増殖、機能に与える影響について検証した。 骨分化誘導過程における低グルコース環境は、骨分化マーカーであるALP活性やGla型オステオカルシンの分泌量、細胞増殖能を低下させた。膵臓β細胞の増殖やインスリン合成に関わるGlu型オステオカルシンの分泌量は分化度に伴いGla型と同様に変化した。以上より骨分化誘導過程における栄養環境の変化は細胞の分化や増殖、機能に影響を与える可能性が示唆された。
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