本研究は、航空宇宙工学分野で重要な圧縮性乱流の数値シミュレーションを高精度化し、実用設計における活用を目指すものである。これを実現するために複雑形状への適合性が高くかつ乱流の解像度に優れる高次精度非構造格子法を用いた高速・超並列ソルバーを開発した。本手法を実用化するには以下の要求を満たすことが不可欠であり、従来課題を克服する基本技術を提案した。1)安定かつ高精度を両立する物理モデル及び数値スキームの確立、2)複雑形状への適合、3)計算時間の短縮。 圧縮性乱流のベンチマーク問題や複数超音速ジェットの空力音響問題に本手法を適用し、その優れた性能を確認した。
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