研究課題/領域番号 |
17K18476
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐野 正人 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (90248724)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2021-03-31
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キーワード | 東アジア / 戦後 / 1990年代 / 映画 / 文学 / 韓国 / 中国 |
研究実績の概要 |
研究課題「東アジアにおける戦後歴史認識の横断的研究」の遂行のために、今年度は主に現地での資料調査・資料収集と、韓国でのシンポジウム、学会発表、論文執筆、また研究成果の公開のためのホームページ制作などを行った。以下、詳しく項目別に述べる。
(1)資料調査、資料収集のために8月に韓国での現地調査を行った。主に光州市にある全南大学校において韓国の現代史と光州事件に関する資料調査・資料収集を行い、またシンポジウムの打ち合わせを行った。(2)2020年1月に韓国全南大学校で、日韓の研究者を招いて国際シンポジウム「日韓関係を東アジアの中で考える」を企画・開催した。(3)韓国の漢陽大学校研究教授の咸忠範先生をお招きして講演会「日韓映画技術交流史の流れ 朝鮮半島における東宝の特撮技術受容様相を中心に」を開催した。(4)研究成果の公開のためにホームページを作成し、公開にこぎつけた。(5)日本比較文学会などの学会に参加し、また日本比較文学会東北支部編の論文集『問題としての「アメリカ」――比較文学・比較文化の視点から――』に論文を寄稿した。
以上、今年度は主に東アジアの戦後歴史認識に関して現地の資料調査・資料収集と、韓国全南大学校でのシンポジウムを企画・開催するなど、研究課題の中間的な一応のまとめを行うとともに、研究成果公開のためにホームページを作成し公開するなど、ある程度の研究課題の進捗を行えたものと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年2019年度秋に、家内の病気によって韓国および中国などでの現地調査ができなくなり、約1年間のブランクが生じてしまった。2020年夏に病状が落ち着き、研究再開をできるようになったが、1年間のブランクを埋めるのは難しく、研究の施行状況は遅れ気味となった。ただ、2019年度後期からはシンポジウムや講演会、ホームページ作成など、ある程度集中的に研究を進行できたと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度1年間のブランクが生じたため、本来の3年の期間を延長し、もう1年研究機関を延長してもらえることになった。 そのため、昨年度行うことができなかった中国および東南アジアでの現地調査に関して、できるだけ早期に改めて行いたいと考えているが、2020年の新型コロナによって具体的な計画が立てられないでいる。正常化の後にはできるだけ早く現地調査を行いたいと考えている。 また、それと平行して韓国、中国、および東南アジアの研究者のネットワークを構築し、最終年度のシンポジウムの計画、および研究成果の公開のため、書籍化の計画を進めたいと思っている。
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度の2019年度に、家内の病気のために1年間のブランクが生じ、そのため予定通り研究を進められなかった。2019年8月以降、状況が落ち着いたため、研究を再開できることになったが、1年間のブランクを埋めることは難しく、やむを得ずもう1年間の研究機関の延長を行い、次年度での使用額が生じることとなった。
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