研究課題「東アジアにおける戦後歴史認識の横断的研究」の遂行に当たって、今年度も前年度に引き続きコロナ禍のために海外出張などは不可能となったが、日本でできる範囲のことに集中して課題を遂行した。 主に注力したのは、(1)2020年、2021年に行った国際シンポジウム「日韓関係を東アジアの中で考える」の成果を書籍化した『思想・文化空間としての日韓関係』を関係者および諸機関に配布、(2)オンラインでの国際共同シンポジウム「東アジアの文化交流とジェンダー」の企画、実行、(3)研究成果の公開のために作成したホームページの維持、管理、の3点であった。 シンポジウム「日韓関係を東アジアの中で考える」の書籍化は2021年3月に明石書店から『思想・文化空間としての日韓関係――東アジアの中で考える』として出版されたが、それを諸関係者および諸機関に配布した。また、そのテーマを引き継ぐ形で国際共同シンポジウム「東アジアの文化交流とジェンダー」を今年度行い、そこで基調講演「韓国文化とフェミニズムの潮流をめぐって」を佐野が行った。2020年、2021年に行った国際シンポジウム「日韓関係を東アジアの中で考える」のメンバーを中心として、より日韓関係とジェンダーという方向性を持たせたものである。このシンポジウムに関しては、同様のテーマで引き続き来年度以降にも開催していくことを予定している。 以上、今年度に関しては研究課題の進捗を概ね順調に行えたものと考えている。
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