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2019 年度 研究成果報告書

南極のペンギンルッカリー遺物から再考する科学的「環境決定論」の概念と研究方法論

研究課題

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研究課題/領域番号 17K18535
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
研究分野 地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
研究機関国立極地研究所

研究代表者

三浦 英樹  国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (10271496)

研究分担者 奥野 淳一  国立極地研究所, 研究教育系, 助教 (00376542)
研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2020-03-31
キーワード南極 / アデリーペンギン / ルッカリー遺物 / 放射性炭素年代
研究成果の概要

南極沿岸に生息するアデリーペンギンは、毎年夏の繁殖期に陸上の特定の場所にルッカリーを形成し、そこに堆積物を残す。南極・リュツォ・ホルム湾におけるアデリーペンギンルッカリーの地理的分布を確認し、地形的に安定して堆積物が残存する4箇所を選定し、その堆積物の放射性炭素年代を測定した。その結果、この地域のルッカリーは最も古くても約1000年前、多くは約400年前以降に形成されたことが明らかになった。この事実は、リュツォ・ホルム湾周辺でアデリーペンギンが定着した時期は、隆起海浜が離水した後の約7000年前以降ではなく、より新しい歴史時代であることを示している。

自由記述の分野

地理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

南極・リュツォ・ホルム湾にアデリーペンギンが定着した時代が、完新世に氷床や海水から露岩が露出した時期よりもあとの歴史時代の新しい出来事であったことは、18 世紀以降の人類の捕鯨活動の活発化を反映したオキアミ生息数と関係する可能性がある。また、アデリーペンギン営巣地の定着は、南極の陸上生態系の形成にも大きな影響を与えることから、リュツォ・ホルム湾の陸上生態系の形成史も比較的新しい歴史時代の出来事である可能性も示唆された。

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公開日: 2021-02-19  

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