研究課題/領域番号 |
17K18568
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
星野 崇宏 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (20390586)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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キーワード | 標本調査法 / インターネット調査 / 購買履歴データ / ビッグデータ / メンタルシミュレーション / 解釈レベル理論 / マーケティングリサーチ |
研究実績の概要 |
本年度実施する予定であった「購買行動の行動ログと調査回答の乖離の理解」「介入を伴う調査法の実施と実購買行動との比較」としては、大手市場調査会社が実施している2万人規模の継続パネル調査(少なくとも1年間継続して調査に協力している人を対象とする)では店頭での商品購買や外食、サービスの購入をバーコードスキャン、レシート読み取りによって実施しているが、このパネルに対してアルコール飲料の購入についての調査を実施し、すでに得られている行動ログから把握される実行動と調査回答を比較することで現状の調査手法にはどの程度乖離が生じているかを理解するための解析を実施した。 さらにメンタルシミュレーション、解釈レベル操作、コグニティブインタビューに基づく想起といった介入を伴う調査法が乖離をどの程度軽減できるか、各介入法と非介入に被験者を割り付けた被験者間要因実験を、行動ログを取得している同パネルに実施する。 そのうえで、行動ログと各介入条件での回顧式質問への回答を比較することで、どの操作介入が効率的に回答と実行動の乖離を低減できるか検証した。 これについては調査回答前に実施した特定の介入法で無操作に比べて有意に乖離が低減したことが分かっており、現在論文を作成し投稿予定である。 また「介入を伴う調査法によるアドホックな調査手法の予測や回答者傾向の比較」については、予測のために追跡調査が必要であり、現在追跡調査を企画中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画書に記載した「購買行動の行動ログと調査回答の乖離の理解」「介入を伴う調査法の実施と実購買行動との比較」を実施し、現在論文を作成し投稿予定と順調に実施をしているため。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度は計画通り実施されており、今年度も計画通りに研究を実施する予定である。 但し、選挙時の調査研究については、衆院選があるかどうか不明であることから、大都市の市長選挙や都道府県知事選挙に変更する可能性がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成29年度に実施する予定だった調査について、企業側の都合で我々の研究費からの支払いではなく共同研究として企業側の費用で実施されることになったこと、および追跡調査が平成30年度に実施となったことによる。
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