この研究成果の学術的意義は、精神科領域の専門職が向精神薬の知識を高めることの重要性を明らかにしたことである。特に、専門職が、薬物療法の限界について理解することが、当事者に寄り添った支援を可能にし、当事者のリカバリーを促進している。そして、専門職の認識を高める上で、向精神薬の断薬を経験してリカバリーの道を歩んでいる当事者の経験を知ることが重要である。この研究成果の社会的意義は、精神科の治療を受けている人たちを支えるネットワークが薬に偏重しないサポートを展開することで、当事者の回復が促されることを明らかにしたことだ。
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