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2018 年度 実施状況報告書

高齢期におけるセクシャル・マイノリティの介護・福祉サービス利用に関する課題の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K18589
研究機関日本体育大学

研究代表者

北島 洋美  日本体育大学, 体育学部, 教授 (00614439)

研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2020-03-31
キーワード性的マイノリティ / 高齢期
研究実績の概要

本研究の目的は,性的マイノリティ高齢者が安心して地域で介護・福祉サービスを受けられるようにするために,「当事者が介護・福祉サービスの利用に抱いている不安を明らかにすること」と,「高齢者へのサービス提供者が抱く性的マイノリティに対する意識等を明らかにすること」の2点である.
2018年度は,前年度に引き続き,11名の当事者へのインタビュー調査を実施した.インタビューは,60歳以上の当事者を対象とし,協力者の募集は当時者支援を行っているNPO法人及び他のインタービュー協力者からの紹介により行った.
インタビューによって得られたデータは,質的データ分析法(佐藤2008)により分析を行った.その結果,セクシュアリティをオープンできない状況や性的マイノリティへの差別・偏見の経験が,高齢期の生活に影響を与えていることが明らかになった.さらに高齢期のニーズとして,「老・死に向けての準備支援」,「セクシュアリティをオープンにできる環境」,「性的マイノリティ支援活動への貢献」,「パートナーとの支え合い」,「地域での仲間作り」等が見出された.これらの分析の結果を,学会(日本老年社会科学会)及び各機関の研究会等(東京大学,昭和音楽大学,世田谷区玉川支所)において発表した.
2019年度はさらに深いデータ分析を行ったうえで,その結果を組み込んだサービス提供者を対象としたアンケートを作成し,特別養護老人ホーム等のスタッフへの調査を実施する.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

インタビュー調査については,協力者への依頼に時間を要し数か月程度の遅れがあった.
そのため,2019年度に実施する調査票の作成が,次年度に繰り越しとなった.

今後の研究の推進方策

1.サービス提供者へのアンケート調査の実施
調査票を完成し,予備調査の後本調査を実施する.
2.総合分析
インタビュー調査及びアンケート調査で得られた結果を用いて,総合分析を行う.
3.結果の発表
本研究で得られた結果について,学会等での発表及び雑誌への論文の投稿を行う.

次年度使用額が生じた理由

当初の研究計画では,2018年度の前半にインタビュー調査を終了させる予定であったが,インタビュー協力者への依頼に時間を要し,年度末まで調査を継続した.そのためデータ整理や調査票の作成を次年度に繰り越して行うことになった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] インフォーマルサポートの構築に関係するセクシュアリティの影響-ゲイ・バイセクシュアル男性高齢者の語りからー2019

    • 著者名/発表者名
      北島洋美
    • 雑誌名

      老年社会科学

      巻: 41-1 ページ: 60-66

  • [学会発表] 自主企画フォーラム「LGBTQ高齢者;日米における支援と実証研究」2018

    • 著者名/発表者名
      北島洋美
    • 学会等名
      日本老年社会科学会

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公開日: 2019-12-27  

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