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2018 年度 実施状況報告書

シングルマザーの生活戦略と子ども世代の生活状況・家族形成意識に関する質的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K18595
研究機関日本福祉大学

研究代表者

末盛 慶  日本福祉大学, 社会福祉学部, 准教授 (70387744)

研究分担者 小平 英志  日本福祉大学, 子ども発達学部, 准教授 (00442228)
研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2020-03-31
キーワードシングルマザー / 生活戦略 / 家族生活 / 子ども
研究実績の概要

近年、貧困に社会的注目が集まっている。なかでも母子世帯の貧困率の高さは特に留意されるべき課題と言える。母子世帯に関する研究は行われているが、それらの研究の多くはシングルマザーの生活実態の把握にとどまることが少なくない。そこで本研究は、①シングルマザー自身がどのような生活戦略(主に職業生活と家族生活の戦略)を採っているのか、生活戦略のプロセスはどのようなものなのか、そして②親が採る生活戦略とそのプロセスは子ども世代の生活状況、進学、就労および家族形成にどのような影響を与えるのかを明らかにすることを目的とする。具体的には、縦断的なインタビュー調査を重ねることで、シングルマザーの生活戦略の変化や子どもの生活状況の変化をも読み取ることをねらいとしている。

これまで平成29年度、30年度と先行研究の検討、研究課題の確定、調査協力者のリクルーティングなどを行ってきた。こうした作業は、本研究に参与するものの対面的およびメール等での会議を重ねて検討を進めてきた。平成29年に調査協力者が確定し、インタビュー調査が開始された。本研究では、研究期間中に3回のインタビューを行うことになっている。現時点では、2回目まで調査を終わった者が5名、これから2回目の調査を行う者が4名となっている。
現在は、得られたインタビューの文字起こしを行い、内容の読み込みを行っているところである。研究目的と照らし合わせてこれまで得られた知見としては、①シングルマザーは所得状況をより良くしようと日々努力している、転職や資格取得など含めいろいろなトライアルを行っている、②家族との関係でいえば、親と同居している場合としていない場合があるが、各々適応状態にばらつきがみられ、親と同居している方でストレスが高いケースがみられる、③シングルマザーの生活戦略はジェンダー構造にかなり規定されていること等がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

シングルマザーの縦断的調査を本研究では行っているが、当初立てていた調査スケジュールより、遅れている。理由としては、シングルマザーが多忙であることや、想定していた以上に転職をされる方が多く、そうしたライフイベントへの適応期間を要すること等がある。こうしたシングルマザーの生活上の事情を勘案しながら、慎重にインタビュー調査を進めている。こちらの都合で進めるより、研究協力者の都合を優先することにより、3回の縦断的インタビュー調査を最終的には実現させたいと考えている。

今後の研究の推進方策

シングルマザーのインタビュー調査が当初よりやや遅れがみられている。ただ、研究協力者の状況を最優先としながら、可能な範囲でインタビュー調査を実施していきたい。同時並行して、これまでに実施したインタビューの内容を読み込み、新しい研究課題の発掘にも努めていきたい。

次年度使用額が生じた理由

インタビュー調査の文字起こしの代金が想定より少ないことと、質的分析に関するソフトの購入の見送りにより、次年度使用金が発生している。今後は、インタビュー調査の実施、インタビュー調査の分析専用に用いるパソコンの購入、分析ソフトの購入、そして調査結果の公表・公開に関わる項目(シンポジウムの開催や報告書の作成など)を中心に使用していく。

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公開日: 2019-12-27  

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