現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
理論面での検討で,あまり課題解決に有力な手がかりが得られておらず,継続検討が必要であること,既存の実データを用いた検討についても,交付申請段階で計画予定したような官庁統計データを活用した検討まで進んでおらず,従来知見の再確認に止まったことなどを踏まえると,やや遅れていると評価すべきであろう。地点の有意選出は従来型の無作為標本という社会調査の基本的な手段を逸脱する方向の決断であるが,この逸脱の程度を当初構想より少し後退させる必要があるかも知れないと評価している。 また、成果発表についても十分に行えておらず,関連研究のみとなっている点も遅れている方向の評価要因である。関連研究については,そこから得られるヒントも多く,平成30年度以降に調査設計側だけではなく,マルチレベル分析側の成果も積極的に発表していく必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
成果発表・情報収集のための旅費を多めに設定していたが,理論的な検討が十分に進まなかったこともあり,これを取りやめたこと,また実データの解析準備のために人件費(補助者の謝金)を想定していたものも,そうした必要性のあるデータの解析準備が整わずに,支出を見合わせたことによる。 平成30年度には地方開催の学会発表,ヨーロッパ(ドイツを予定)での情報収集を主に想定して旅費を利用することを検討している。謝金分についてはデータ整理謝金として平成30年度にほぼ同額を元々想定していたために,平成29年度分での残余分は,平成30年度(以降)を想定するWeb調査の規模を大きくするために費目を振り替えて支出することが合理的である。
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