本研究は、学校教育の現場において、ジェンダーやセクシュアリティに関する教育を推進するための教育実践のあり方について検討したものである。本研究では北海道をフィールドに、特に「多様な性」に関する教育実践や学校の現状と課題について、教員調査によって明らかにした。 その結果、ジェンダーや多様な性に関する教員研修等への参加経験がない教員が回答者全体の3/4に及び、学校で当該内容を扱う必要性を感じない教員も多かった。ただし、研修等で知識を得る重要性を唱える回答も少なくない。現職教員と協働で行った性の多様さを持つ子どものサポートを学ぶ講習会では、実践に向けた情報共有や繋がりの「場」の重要性が示唆された。
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