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2018 年度 実施状況報告書

ペン入力を活用したオンライン学習システムの開発と学習行動のミクロデータ解析

研究課題

研究課題/領域番号 17K18625
研究機関名古屋大学

研究代表者

中村 泰之  名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (70273208)

研究分担者 高遠 節夫  東邦大学, 理学部, 訪問教授 (30163223)
金子 真隆  東邦大学, 薬学部, 教授 (90311000)
研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2020-03-31
キーワード数学eラーニング / 手書きデータ解析
研究実績の概要

オンラインテストで自動採点されるものの多くは,多肢選択式,正誤判定式,数値入力形式などであるが,解答として数式を入力する形式のシステムが注目され,数式自動採点が可能となってきた。しかし,従来の解答形式と同様に,オンラインテストシステムで自動採点の対象となるのは,学生が思考した結果としての解答のみであり,その解答が誤答であった場合,どこで躓いているかを十分に把握することは困難であった。そこで,本研究では解答だけでなく,計算過程など,解答に至る思考過程を記述した手書きノートを提出する仕組みを構築すること,そして,手書きノートを詳細に解析し,教師の「経験知」を活かしながら,誤答とその原因となった思考過程の躓きを明確にするための解析手法の提案を目的としている。
我々はすでに手書きノートを写真撮影,あるいはタブレット上での手書きで提出する仕組みを構築しているが,いずれも,ノートは画像として保存されており,解析を行うには不十分である。そこで,二年度目は,詳細な手書きノートの解析のために,ノートの筆記ログ(タイムスタンプとともに保存される,筆記データ,消去行動データ)を蓄積することのできる仕組みを構築し,その試行を行うことができた。以前はSTACKの解答タイプの一つとして開発していたため,手書きノートはSTACK以外の問題タイプでは利用できなかった。今回は,LMSの一つであるMoodleのquestion behaviorプラグインとして開発することにより,STACK問題タイプだけではなく,多肢選択式の問題にもノートを添付して提出することが可能となった。また,ノートの添削機能はクイズモジュールのレポートタイププラグインとして開発し,これも汎用性が担保されている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

詳細な手書きノートの解析のために,ノートの筆記ログ(タイムスタンプとともに保存される,筆記データ,消去行動データ)を蓄積することのできる仕組みを構築し,その試行を行うことができたが,今年度の終盤であったため,ログデータの解析までには至っていない。

今後の研究の推進方策

オンラインテストで自動採点されるものの多くは,多肢選択式,正誤判定式,数値入力形式などであるが,解答として数式を入力する形式のシステムが注目され,数式自動採点が可能となってきた。しかし,従来の解答形式と同様に,オンラインテストシステムで自動採点の対象となるのは,学生が思考した結果としての解答のみであり,その解答が誤答であった場合,どこで躓いているかを十分に把握することは困難であった。そこで,本研究では解答だけでなく,計算過程など,解答に至る思考過程を記述した手書きノートを提出する仕組みを構築すること,そして,手書きノートを詳細に解析し,教師の「経験知」を活かしながら,誤答とその原因となった思考過程の躓きを明確にするための解析手法の提案を目的としている。
我々はすでに手書きノートを写真撮影,あるいはタブレット上での手書きで提出する仕組みを構築しているが,いずれも,ノートは画像として保存されており,解析を行うには不十分であった。二年度目は,詳細な手書きノートの解析のために,ノートの筆記ログ(タイムスタンプとともに保存される,筆記データ,消去行動データ)を蓄積することのできる仕組みを構築し,その試行を行うことができた。今後は,手書きノートデータの解析を行うことにより,例えば,消去回数,全消去回数による解答にたいする自信度の分類,筆記データが記録されていない時間(空白の時間)が長いことによる,理解不足の推定を行っていくことを計画している。

次年度使用額が生じた理由

我々はすでに手書きノートを写真撮影,あるいはタブレット上での手書きで提出する仕組みを構築しているが,いずれも,ノートは画像として保存されており,解析を行うには不十分であった。二年度目は,詳細な手書きノートの解析のために,ノートの筆記ログ(タイムスタンプとともに保存される,筆記データ,消去行動データ)を蓄積することのできる仕組みを構築し,その試行を行うことができたが,ログデータの解析には至っていない。まず,ノートの筆記ログ機能の公開のために,酷使会議で発表する予定である。また,手書きノートデータの解析を行うことにより,例えば,消去回数,全消去回数による解答にたいする自信度の分類,筆記データが記録されていない時間(空白の時間)が長いことによる,理解不足の推定を行っていくことを計画している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Effective Use of Math E-Learning with Questions Specification2018

    • 著者名/発表者名
      Nakamura Yasuyuki、Yoshitomi Kentaro、Kawazoe Mitsuru、Fukui Tetsuo、Shirai Shizuka、Nakahara Takahiro、Kato Katsuya、Taniguchi Tetsuya
    • 雑誌名

      Distance Learning, E-Learning and Blended Learning in Mathematics Education

      巻: 0 ページ: 133~148

    • DOI

      https://doi.org/10.1007/978-3-319-90790-1_8

    • 査読あり
  • [学会発表] 小テストにおけるノート提出機能と手書きノートのログ取得機能の開発2019

    • 著者名/発表者名
      中村泰之, 中原敬広
    • 学会等名
      日本MoodleMoot 2019
  • [学会発表] Analyses of pen-based input data as an answer to the question from mathematics e-Learning system STACK2018

    • 著者名/発表者名
      Yasuyuki Nakamura, Takahiro Nakahara, Masataka Kaneko, Setsuo Takato
    • 学会等名
      International Congress on Mathematical Software
    • 国際学会
  • [学会発表] ペン入力解答データ解析のための特徴量に関する検討2018

    • 著者名/発表者名
      中村泰之,中原敬広
    • 学会等名
      PCカンファレンス北海道2018
  • [学会発表] STACK: an online assessment system for mathematics2018

    • 著者名/発表者名
      Yasuyuki Nakamura, Yuko Ichikawa, Takahiro Nakahara, Yoshinori Miyazaki, Saburo Higuchi, Kentaro Yoshitomi
    • 学会等名
      The 23rd Asian Technology Conference in Mathematics (ATCM 2018)
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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