研究課題/領域番号 |
17K18653
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育学およびその関連分野
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
元兼 正浩 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (10263998)
|
研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
|
キーワード | 学校再開 / 熊本地震 / 避難所経営 / 記憶と記録 / 学校経営 |
研究成果の概要 |
阪神淡路や東日本大震災と比べて注目度は低いが、熊本地震は新任管理職が着任したばかりの新年度早々の4月に発生し、前震、本震、余震が続き、運動場で車中泊する「軒先」避難が多いなど、学校の避難所運営に困難を極め、学校再開時期の意思決定も二転三転するなど<学校再開プロセス>がきわめて示唆的な事例である。 本研究はこの<学校再開プロセス>に注目し、その時期を3区分(初期対応、避難所運営、学校再開準備)して各時期の管理職の対応や関係者とのかかわりなどについて、記憶をインタビューするとともに、当時のメモや学校日誌などの記録を収集し、それを手掛かりに記録と記憶を繋ぐ作業を行い、新たな研究方法を構築した。
|
自由記述の分野 |
教育行政学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2020年4月現在、COVID-19感染拡大により休校措置がとられ、学校再開までの準備や対応、判断をめぐる一連の<学校再開プロセス>が注目されている。もちろん感染症と自然災害では対応も異なり、危機により<学校再開プロセス>は多様だが、本研究は学校再開を正面に据えた本邦初の研究であり、学校経営の中枢を担う管理職の初期行動や意思決定、その後の職務行動について当時の日誌やインタビューを記録した貴重なデータアーカイブを行った。 熊本地震に限定したものではあるが、その後の人事異動や定年退職で記憶も風化していく中で、関係者の記憶やメモを記録化したり、研修プログラム開発まで行ったりした意義は少なくない。
|