1.養護教諭に特化した「育成項目」、「育成の個人差」「育成項目ごとの育成状況」及び「研修に対する意識の実態」の調査のまとめを行った。(小・中・高等学校・特別支援学校合計1000校に調査票を送付。回収率は36.7%であった)結果は①文言は異なるものの、育成のステージは「初任期・中堅期・ベテラン期」に設定されており、養護教諭に特化した育成項目は「保健管理・保健教育・健康相談・保健室経営・組織活動」が設定されていた。各育成項目について「常にできている」「十分できている」「ある程度できている」「場合によってできている」「できないことが多い」「できない」「手だてがわからない」で回答を求めたところ「常にできている」「十分できている」「ある程度できている」は「勤務年数」と優位差が認められ、経験は資質能力向上に影響している事を明らかにした。一方で「地域の同職に指導・助言を行い後進を育成する」では「手だてがわからない」との回答があった。②勤務時間内外の研修を受けたいという現職養護は多いが、勤務状況やアクセスに困難があることが明らかになった。養護教諭がこれまで経験した学びを深め満足感を得る研修とは、自らの体験など、本人参加型の形態や運営が関係していた。 2.イギリスの教師教育(「エビデンスに基づく教師教育の実際」)について4か所の教育機関を視察し、現在メンターの活用を通して大学(研修所)教師に直接現場で実践的に指導する方法が取られていることを確認した。 3.研究結果の公表として、調査の結果は日本養護教諭教育学会、日本健康相談活動学会で報告。研究報告書を作成し全国都道府県の総合教育センターに送付予定。
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