研究課題/領域番号 |
17K18674
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
平山 雄大 早稲田大学, 平山郁夫記念ボランティアセンター, 講師(任期付) (80710649)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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キーワード | 教育学 / 学校教育 / 教育内容 / GNH教育 / ブータン |
研究実績の概要 |
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、「GNH教育」の応用モデルと本研究で位置づける地域課題解決学習(「PBL for GNH」)のブータンでの導入・実施―JICA草の根技術協力事業(地域活性化特別枠)「地域活性化に向けた教育魅力化プロジェクト―ブータン王国における地域課題解決学習(PBL)展開事業―」を通して―は延期され、本年度中は大きな動きがなかった。 そのため本年度は、その導入・実施に向けたミーティングの継続に加え、GNH教育の教員用マニュアルである『Educating for GNH: A Training Manual』や高校魅力化評価システム等を参考に、PBL for GNHを通して育成を目指したい資質・能力を整理し、PBL for GNHの育成目標となり得る資質・能力と幸福度の関連を明らかにするための調査を実施した。 調査は2020年4月28日から6月24日にかけてウェブアンケートツールを用いて行い、620名から回答を得た。資質・能力に関する自己認識を問う76項目を、高校魅力化評価システムの指標である「主体性」、「協働性」、「探究性」、「社会性」に分類し、各項目に4件法(1.あてはまらない、2.どちらかといえばあてはまらない、3.どちらかといえばあてはまる、4.あてはまる)による回答を得点換算し、合計した点数を各資質・能力の得点とした。結果、4つの資質・能力に関する自己認識と幸福度の指標は、すべて中程度以上の相関があることが明らかになった。また76項目のうち十分な因子負荷量を示さなかった項目を分析から除外することを繰り返し、残った項目を7つの因子(幸せな学びをつくる7因子)で括り、それぞれ「自己肯定」、「目標行動」、「思考判断」、「他者尊重」、「参加交流」、「地域貢献」、「未来共創」と命名した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた研究調査はおおむね完了したため。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度に実施した合宿型地域課題解決学習を発展させ、GNHの実現に向けた継続的な課題解決型学習「PBL for GNH」を関係者とともに開発していく。教職員及びコーディネーターの研修・育成やツールの開発を進めることで、ブータンにおいて持続可能な取り組みが可能になることを目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた現地調査を実施することができなかったため。研究の総括を行い、成果物刊行のための印刷費等に使用する予定である。
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