研究課題/領域番号 |
17K18681
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研究機関 | 山陽学園大学 |
研究代表者 |
上地 玲子 山陽学園大学, 総合人間学部, 准教授 (40353106)
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研究分担者 |
玉井 浩 大阪医科大学, その他部局等, 名誉教授 (30179874)
井手 友美 九州大学, 医学研究院, 准教授 (90380625)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2021-03-31
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キーワード | 口づくり / 口唇閉鎖力 / 食育 |
研究実績の概要 |
口腔周囲筋トレーニングを実施して口づくりを行う前段階として,口唇閉鎖力の違いによって適応行動における違いについて比較検討を行った。 対象は,認定こども園 4 歳児 12 名(男児 7 名,女児 5 名),調査期間は2019 年 7 月である。調査内容は,適応行動尺度(ヴァインランドⅡ)を用い,対象児を普段保育している保育士に対して半構造化面接を行った。また口唇閉鎖力は,口唇閉鎖力測定器「ALC」(㈱ パタカラ)を用いた。 口唇閉鎖力の高群と低群に分けてヴァインランドⅡの各領域における v 評価得点の t 検定を算出した結果,すべての項目において有意な得点の差は見られなかった。しかし,これは被験者が少人数であるため,個々の発達から検討する必要がある。そこで,ヴァインランドⅡの各領域における適応水準,強み(S)・弱み(W),不適応行動指標の不適応水準の割合を口唇閉鎖力の高群と低群に分けて算出した。 適応水準の「受容言語」「表出言語」「読み書き」「身辺自立」「家事」「対人関係」において口唇閉鎖力高群が「平均的以上」「やや高い」「高い」となっており,不適応行動の外在化問題においては,口唇閉鎖力低群が 43%の割合で「やや高い」「高い」という評定結果となっていた。この「受容言語」と「表出言語」が両方高いということは,言語コミュニケーションが良好であり,相手の気持ちを理解し,自分の気持ちを伝える力があるため,集団生活では非常に重要なスキルである。その他,「読み書き」「身辺自立」「家事」「対人関係」においても,口唇閉鎖力高群の評価が高くなっており,全般的な発達が良好であることがうかがえる。また,「不適応水準」の「外在化」では,口唇閉鎖力低群において高い割合を示していた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2018年9月6日に発生した「北海道胆振東部地震」および新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により,研究実施における対象施設において実施が困難な状況になったため。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス(COVID-19)の状況が落ち着き次第,研究を再開していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2018年9月6日に発生した「北海道胆振東部地震」および新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により,研究実施における対象施設において実施が困難な状況になったため。
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