研究課題/領域番号 |
17K18685
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研究機関 | 松江工業高等専門学校 |
研究代表者 |
片山 優 松江工業高等専門学校, 電気情報工学科, 准教授 (30390488)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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キーワード | アイマークレコーダ / モーションキャプチャ / 伝統工芸 / 暗黙知的技能 |
研究実績の概要 |
「和紙:日本の手漉和紙技術」はユネスコ無形文化遺産として2014年に登録され,和紙作りの技術が改めて注目されるようになった.一方,和紙作りの担い手である紙漉き職人は,高齢化が進み,石州和紙の産地である島根県浜田市三隅町の職人(伝統工芸士)は4人しかいないのが現状である.また,伝統工芸士の資格を得るために,最低でも12年以上の経験が必要であり,紙漉きの技能修得の困難さが容易に想像できる.職人の有する暗黙知的技能は,反復練習や様々な経験を通じて体が覚えているものであると同時に,定量的に第三者に伝えることが困難である. 本研究は,和紙職人による紙漉き時の動作計測と視線計測を行い,職人の持つ暗黙知的技能の定量化および未熟練者への技能伝承を目的とし,技能データを計測・解析し,後継者育成の手助けとなる指導方法および練習用装置の開発を試みるものである.暗黙知的技能の定量化のため,モーションキャプチャシステムとアイマークレコーダを用いて動きと視線を同時計測する. 現在,松江市内の紙漉き職人に協力して頂き,紙漉き時の動きと視線移動をモーションキャプチャおよびアイマークレコーダを用いて計測したが,遠近両用の眼鏡に対応できず一部の視線移動について取得できていないため,再度取り直しを予定している.また,動きのデータを解析し,紙漉き技能評価装置の開発を行っており,電気学会C部門大会にて進捗状況を発表する予定で準備を行っている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度にすべてのデータを取得する予定であったが,アイマークレコーダの納入時期が当初の予定より遅れたことと,被験者である紙漉き職人と都合があわずデータ取得が遅れている.すでにモーションキャプチャでの動作計測ができているので引き続き視線移動についてもデータ計測と解析および技能評価装置の開発を行う予定である.
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今後の研究の推進方策 |
現在,紙漉き職人の方に夏までに視線移動のデータを取らせて頂くことで調整中である.データの取得自体は1日程度で可能である.また,モーションキャプチャのデータは取得済みであるため,開発中の技能評価装置を紙漉き職人に使用してもらい意見を伺いながら改良していく予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
データ取得が遅れたことで,当初予定していた学会発表を次年度にまわしたため。
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