研究課題/領域番号 |
17K18709
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
岡本 光生 横浜市立大学, 医学研究科, 共同研究員 (10784168)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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キーワード | Lewy小体型認知症 / 脳機能画像 / 神経心理検査 |
研究実績の概要 |
Lewy小体型認知症(DLB)における幻視のメカニズムと表情認知の神経基盤を解明するため、モーフィングという映像作成技術を用いて人の顔から他の画像に段階 的に変化する画像を被験者に提示して、顔に見えるかどうかを判断してもらう強制選択課題を行っている。得られた結果から顔への見えやすさと判別の曖昧さを それぞれ連続変数のパラメータとして算出し、MMSE、MOCA-Jなどの認知機能スクリーニング検査、注意・遂行機能、視空間認知機能などの神経心理検査、REM睡 眠行動障害スクリーニング検査、そして幻視の指標となりDLBとAlzheimer病(AD)を鑑別するスクリーニング検査として用いられるノイズ版パレイドリアテス ト との関連を解析する。同時に安静時機能的MRIや脳容積定量解析と組み合わせて解析していく予定となっている。 2017年度は予備実験を繰り返しながらモーフィ ング画像と課題の調整を行い、調整が終了したため本実験を開始した。2018年度は臨床診断基準に基づいて診断された、 Lewy小体型認知症(probable DLB)、 Parkinson病(PD)、Alzheimer病(probable AD)の症例をそれぞれ30例、年齢・性別・教育歴をあわせた健常者30例を目標に、症例数を増やすことを目標としてい たが、途中でモーフィング課題の改変を要したこともあり症例数が増やせなかった。2019年度は引き続き症例数の登録を増やすとともに脳画像解析を開始した が、課題を遂行できる症例が少なく、現在の所DLB 7例、PD 12例、AD 5例、健常者 6例が研究に参加した。2020年度はさらなる症例数の登録を目標とするととも に脳画像の解析を随時行っていく。また患者の時間的負担が少ない遺伝子解析と解析を組み合わせることも検討していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
症例数の登録が遅れている。登録数が増えない原因として、特にDLB症例の中でモーフィング課題を完遂できる症例が少なく、モーフィング課題の改変を行った が大きな改善はみられていない。また健常者について、患者の家族を中心に説明しているが、同意が得られにくい。そしてこの1年に限ると、コロナ禍で課題を行う環境を整えるのが極めて難しい。
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今後の研究の推進方策 |
各疾患の症例に積極的に研究への参加をお願いして、症例数を増やしていく。他の心理検査を簡素化して患者の負担を軽減したり、脳画像の解析を関連病院でも 画像を取得できる脳容積定量解析や脳表解析を主体にしていく。また今年度はこれまでの研究内容を報告できるようにまとめていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
健常者の脳MRI撮像が少なかったことで次年度使用額が生じた。今年度は主に健常者のMRI撮像に伴う経費に使用する予定である。また研究内容を解析するために 必要な経費に使用する予定である。
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