研究課題
当該年度に於いてはうつ病モデルの選定のため、文献研究を主として行った。文献研究の結果、実験操作・行動特性などの安定性から、Wistar-Kyotoラットを遺伝的うつ病モデルとして使用し、PTSDのモデルストレスとしては先行研究として当研究室ですでに用いているsingle-prolonged stressを用い、これの追加負荷の有無でストレスの影響を確認するという研究を行うこととなった。小動物MRI装置については使用スケジュールが限定されており、本年7月以降に使用可能となっている。本年4月時点で、行動実験装置(オープンフィールドテスト・強制水泳装置)を調達中であり、5月中旬以降に行動データ取得・組織材料取得を開始する。平成30年度の予定としてはうつ病動物モデルにおける行動データの取得およびMRI撮影が主体となる。MRI撮影後の解析において有意な所見が得られれば、得られた部位における組織学的な解析も検討する。PTSDのモデルストレスについては従前の研究により、single-prolonged stress(SPS)を動物に負荷することを決定している。ストレス負荷によるストレス感受性部位の検討については平成31年以降に行う予定であるが、うつ病モデルの解析の進行状況に応じて早めることも可能と考えている。うつ病モデルの解析及び、ストレス負荷後の感受性部位についてのデータ、および同部位の組織学的解析等を合わせて、英文論文誌に投稿することを検討している。
3: やや遅れている
行動実験装置の調達に時間を要しており、データ取得の開始が遅れているため。
今年度は遺伝的うつ病モデルにおける行動評価・MRI画像取得を主として行う。健常対象と比較において有意な所見があれば、組織学的検証も検討する。PTSDのモデルストレスを負荷した検討については上記・結果が確立したのちに行なう。
行動実験装置など実験装置機材の選定および購入に時間を要したため。
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Scientific Reports
巻: 7 ページ: 12731
doi:10.1038/s41598-017-12917-z