研究課題/領域番号 |
17K18722
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
今井 直毅 東京大学, 大学院数理科学研究科, 准教授 (90597775)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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キーワード | Deligne-Lusztig 構成 |
研究実績の概要 |
本年度は Deligne-Lusztig 構成の具体例についてさらに調べた.昨年度ある種の Deligne-Lusztig 構成から得られる多様体のl進エタールコホモロジーが有限ユニタリ群の Heisenberg-Weil 表現を実現していることが分かったが,その内容について詳細に検討するとともに一部の証明を改善し.このことを用いてユニタリペアの片方がランク1という特別な場合に Howe 対応が unipotency を保つことを幾何学的に証明した.証明は,考えている多様体を unipotent 表現の定義に現れる Deligne-Lusztig 多様体と幾何学的に関連付けることによって行われる. また Frobenius の作用を用いることで symplectic 群とランク2の直行群の Howe 対応の幾何学的実現も与え,unipotency の保存に関する結果を証明した.これらの内容について,プレプリントとしてまとめアーカイブにおいて公開した. さらにこれらのコホモロジーの mod l エタールコホモロジーを調べ mod l Howe 対応に関する考察を進めた.unipotency の保存に関して,ユニタリ群の階数が高い場合にも考察を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
有限ユニタリ群の Heisenberg-Weil 表現の幾何的実現について研究を進め,プレプリントとしてまとめることができたため,おおむね順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
有限ユニタリ群の Heisenberg-Weil 表現の実現を用いて,Weil 表現の新谷リフトについて調べる.必要に応じて情報収集のための出張を行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
論文の執筆に時間がかかったため,予定より出張が少なくなり次年度使用額が生じた.次年度にその分の出張を行う.
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