研究課題/領域番号 |
17K18733
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
木村 正人 金沢大学, 数物科学系, 教授 (70263358)
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研究分担者 |
田中 良巳 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 准教授 (10315830)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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キーワード | 皺パターン / 亀裂 / 周期構造 |
研究実績の概要 |
連続媒質に皺に代表されるような周期性を持つ微細構造が形成された場合の長波長挙動、特に周期構造を平均化することで得られる連続体理論構築の可能性に関して、薄板や濡れ、一般化されたカーン・ヒリヤード系の問題を例として考察をすすめた。実験面では、数理的な考察に基づいて、新たな皺形成および螺旋構造の濡れ問題の実験と考察を引き続き行った。また、新たに一般化されたカーン・ヒリヤード系を用いた数値実験を開始し、数値シミュレーターの開発と解析、およびそれを用いて、外乱による周期構造の変化に関する研究を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究組織の2名は非常に密に連絡を取り合い、セミナーなどを通して多くの議論を重ね、研究推進のための新たな着想を得て、研究を着実にすすめている。また、研究成果の一部を研究論文として発表するための準備にもとりかかっており、次年度にはさらなる研究成果が期待される。また、理論面での研究の鍵となっている数学的スケーリング理論と変分法的アプローチをさらに強化するために、同分野の専門家である金沢大学のPatrick van Meurs氏にも2019年度から新たに研究チームに加わっていただくこととした。これにより、より理論面の研究発展が期待される。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、いくつかの有望な数理モデルの数値実験と物理実験系を並行して試すとともに、そこで得られた知見を密に交換しつつ、統合的なアイデアにつながる解析の道筋をつける。また、新たに3名体制での研究になったことを生かし、背景にある数学的構造の解析に注力する。
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次年度使用額が生じた理由 |
ごく少額の次年度使用額があるが、誤差の範囲である。次年度に有効に使用する。
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