研究課題/領域番号 |
17K18734
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2021-03-31
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キーワード | 量子群 / 表現論 / 自由確率論 / 量子情報 |
研究実績の概要 |
2019年度本研究課題は極めて大きく前進した. 以下に述べる結果を得て, それらのプレプリントを作成した. (1) Bardet, Sapraとの共同研究:arXiv:1811.08193 「Characterization of equivariant maps and application to entanglement detection」のプレプリントにその結果をまとめた(16ページ). この論文では、任意のkに対して、任意のkエンタングルメントを検出するには同変写像で十分であることを証明した. (2) Younとの共同研究:arXiv:1907.07856 「Superadditivity of the regularized Minimum Output Entropy」のプレプリントにその結果をまとめ専門誌に投稿した(16ページ). この論文で正則化エントロピーの非自明な計算例となる最初の例を与えた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍状況のため, 2月と3月に共同研究者への訪問と招聘をすべて取りやめた. 従って, その部分に遅れが生じ予定より研究の進行は遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍により研究者招聘が難しくなる前に京都大学へ最後に招聘したKennedy氏と次の研究を進めている. 量子対称性を利用して,有界エンタングルメント予想を証明することに向けて非常に大きく前進を遂げた. ただし, それを示すには, もう1つの結果を証明する必要があり,現在はそれに取り組んでいる. また, Brannan, Youn, Leeとともに量子群から生じる表現論におけるもつれ特性に取り組んでいく予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
現在のコロナ禍状況のため, 少なくとも7月までの共同研究者の訪問・招聘を必要最小限に制限し, 研究を遂行する. コロナ禍状況によるが,それが落ち着き次第, 共同研究者の招聘・訪問を再調整し実施していく.
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