これまでの研究実績は以下のとおりである。 ① 超流動ヘリウムに回転流と吸い込み流を駆動するポンプを開発した。このポンプによって、超流動ヘリウムの巨大渦(吸い込み渦)の生成に成功した。② 巨大渦における液面高さの空間変化より、渦流の循環を求めた。この循環はポンプの羽根車の回転速度にほぼ比例し、ポンプから排出される超流動流がもつ角運動量に、渦の循環が関係することを明らかにした。③ 第2音波の減衰により、巨大渦中心を通る経路の量子渦密度を見積った。②で求めた循環と量子渦密度から、渦流によって液面が引き込まれる渦管の直径より2倍程度の直径の円筒領域に、量子渦が集中することを明らかにした。
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