研究課題
本研究は,ピコモルレベルの極微量炭素に適用できる革新的な炭素同位体比分析法を開拓し,炭素同位体比から読み取れる事象の空間分解能を飛躍的に高めることをめざした.前年度に組み上げた「炭素同位体比既知の気体二酸化炭素を発生および濃集・冷却固化させるライン」を既設の高波数分解能分光器に接続し,冷却固化させた二酸化炭素の分光同位体比分析を行った.発生させた二酸化炭素ガスは,二酸化炭素生成ライン内に設置した補集用ガラス管に冷却固定し,耐圧セルを備えた加圧ラインに接続し,加圧ライン側の冷却固化部に寒剤を取り換えることで二酸化炭素を加圧ラインに導入した.耐圧顕微鏡セル内の二酸化炭素は,セル内に配した冷却プローブによって冷却固化させた.そのラマンスペクトルを高波数分解能ラマン分光分析器で取得したところ,13CO2/12CO2を精密に読み取ることができた.この一連の作業が滞りなく行われたことにより,試料に含まれる極微量(ピコモルレベル)の炭素の同位体比分析への道筋をつけることができた.
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