地球内部を再現した高温高圧条件下での含水マグマの構造をX線及び中性子回折実験によって決定した。重要な研究成果としては、含水マグマの持つネットワーク構造の周期性の特異な圧力依存性を発見したことが挙げられる。本研究によって、4GPaまでは圧力増加と共に周期性が伸びるが、それより高い圧力条件では周期性が縮むことを実験的に示した。つまり、マグマの構造は単調に変化するのではなく、圧力4GPa(深さ120km)に相当する条件下で不連続的に構造変化するため、その条件下でマグマの挙動も変化することが示唆される。地表のマグマとは異なる特徴を持つ地球内部のマグマの挙動を理解するために重要な知見を得ることができた。
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