地球内部、特にマントル最下部条件(CMB)の物質科学的研究は主にダイヤモンドアンビル装置(DAC)を用いて行われてきた。しかしながらDACの場合、高温発生や温度測定において大きな誤差を含むため、研究内容によっては信頼性に乏しい場合もある。 本研究ではマルチアンビル装置を用いてCMBに相当する圧力発生を可能とした。そのため、これまでDACで実施された相境界の決定などの再現実験や実際のマントルに近い組成の試料を用いた実験を行うことで、これまで明らかにされてきた地球内部環境を再確認し、さらに新たな知見を加える事が期待できる。
|