本研究では、水-ケイ酸塩系のダイナミクスに関して、以下の成果を得た。 水ガラス(Na2O-SiO2-H2O系)について、その構造を理解する鍵となる特徴的な低Q回折ピークの起源が、Na2Oに富むクラスター内のNa-Naの相関であることを解明した。数万気圧までの加圧により、水ガラスの構造は均一化し、このピークは消失する。また、非晶質の相転移カイネティクスについて、エネルギー準位と活性化エネルギーの幅を定式化したモデルを提案し、SiO2ガラスの永久高密度化現象に関する各種の実験データを再現することに成功した。
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