本研究では,左右それぞれの履帯をオンとオフの2値を切り替えて駆動する方式の履帯車両の制御問題を考える.十分な制御性能を確保するためには,操作量が2値に制約される条件下での制御系設計が必要である.研究成果として,モデル予測制御と時間軸状態制御系に基づき,オン/オフ切り替えを少なくした操舵制御方法の提案,オンオフ駆動型の系にも適用可能なサーボ系設計方法の提案,進行速度変動を伴う運動制御のための時間軸状態制御系の補正方法の提案,レタス自動収穫装置を想定した適用検討,傾斜地での制御性能評価を行った.これにより,当初の研究計画で期待した以上の成果を得ることができ,目標を達成できた.
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