細胞の活動が光照射により直接的な影響を受けることが示唆され、今後様々な細胞活動に対してそれを光照射によって制御する「細胞光工学(エンジニアリング)」の萌芽につながると考えられる。細胞と光のかかわりは、視神経のように光受容性を目的とする細胞に特有な減少と考えられてきたが、線維芽細胞のようにもともと光受容性を目的としない細胞にあっても光照射効果があることは学術的に新規性の高い知見である。細胞活動の制御というと、薬品や遺伝子の導入などが手段として行われているが、光照射というより自然な手法を用いることで、薬剤を使わない治療や細胞増殖などに社会的な貢献をなすことが期待される。
|