出発物質グラファイトにPをイオン注入してダイヤモンドに直接変換を行った試料では、良好なナノ多結晶ダイヤモンドを合成することが出来た。市販のCVDダイヤモンドにPをイオン注入し、高温・高圧印加を行ったところ、イオン注入時に失われた試料表面の結晶性が回復、エピタキシャル成長が発現した。その際、他手法でも欠陥周辺で一般に観測されるピラミッド状構造(Pyramidal hillock)が本手法でも現れることが判明した。イオン注入と高温・高圧処理を適切にすることで、Pが支配的な不純物となるダイヤモンドを得た。同手法でSnのドーピングも試みたところ、Sn-V複合欠陥起源と思われる発光が得られた。
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