本研究では、縦磁界中臨界電流向上を目的に、これまで報告例のなくかつ磁束サイズと同等の有機物であるフラーレンC60やナノグラフェンをY123酸化物超伝導線材に導入し縦磁界利用大容量直流ケーブルの実現に貢献することを目的とした。その結果、フラーレンC60を導入したY123酸化物超伝導線材には、C60のC拡散に起因した積層欠陥が高密度に存在することが確認された。その結果、縦磁界において従来のY123線材よりも高い縦磁場中超伝導特性を示すことが確認された。これまでの業績として,査読付き学術論文8報、国際学会19件、国内学会9件で研究成果を発表した。
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