本研究では、窓面に設置する固定式の太陽光採光装置を開発した。固定式で太陽高度の変化に対応するため、非結像光学の手法を採用して透明ルーバーの断面検討を行い、屈折と全反射によって屋内への採光を可能とした。透明体で屈折を利用する事で、曲面鏡によるルーバーに比べてコンパクトで保守の容易な装置を実現した。アクリルを用いた試験体による実験及び光解析によって採光効果を確認した。採光装置は太陽光を天井に配光し、天井の反射光で机上面に採光する。太陽高度が高く採光が難しい夏季の正午においても、室奥8mで数百ルクスの照度が期待される。また、透明材料で構成することで見た目の閉塞感や曇天時などの暗さを解消した。
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