研究課題
挑戦的研究(萌芽)
亜酸化窒素を推進剤として用いる超臨界スラスタの研究開発として,液体亜酸化窒素の連続安定ガス化システム及び触媒による亜酸化窒素分解システムの構築を行い,その成立性を実験的に示した.また,それらの実験を通じて,本スラスタシステムのサイズ,必要電力,性能,運用制約等のリソースについても値を見積もることができた.これらは,本研究が掲げた「安全で・比推力が高く・連続噴射可能で・低コストな」スラスタシステムの構築実現に直接的に寄与する成果である.
宇宙工学
通常,発電所で使用される超臨界遷移熱サイクルを宇宙分野に適用し,推進剤の相変化効率向上に寄与させた.また,亜酸化窒素分解による温度上昇に起因した触媒失活を防ぐため,運用(流量)制約を特定した.以上を合わせて,スラスタ「システム」を組み上げたことが,本研究の大きな学術的意義である.