侵入型C元素が規則固溶したE21型Ni3AlCとCo3AlCについて耐熱合金強化相としての弾塑性変形に関する知見を深め、エネルギー環境問題解決に貢献できる高性能熱電材料Half-Heusler ZrNiSnの弾塑性変形を調べて理解を進めたことには社会的に意義がある。目標に掲げた侵入型溶質原子による固溶強化の理解への道のりは険しいが、原子レベルの局所的な弾塑性変形挙動の観察および解析は塑性変形開始における転位の生成や増殖および転位の易動度を評価する上で有効であると示せたことには学術的な意義がある。今後、透過電子顕微鏡による転位の解析と組み合わせて理解をさらに深めることが期待できる。
|