研究課題/領域番号 |
17K18992
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
仁科 勇太 岡山大学, 異分野融合先端研究コア, 准教授 (50585940)
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研究分担者 |
辻村 清也 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (30362429)
冨永 昌人 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70264207)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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キーワード | バイオ燃料電池 / メディエーター / キノン / カーボン電極 / 酸化還元電位 |
研究実績の概要 |
バイオ燃料電池のメディエーター分子として,官能基を変えたナフトキノンに着目した。量子科学計算(Gaussian 09)を用いて,メディエーター候補分子の酸化還元電位を計算し,その中から合成に値する分子を抽出した。無置換のナフトキノンに対して,アルコールを銀触媒存在下で反応させると,アルコールの炭素鎖が一つ短くなった状態で官能基を導入できることを見いだした。この方法を用いて,11種類のナフトキノン誘導体を合成した。それらのサイクリックボルタンメトリーを測定したところ,バイオ燃料電池のメディエーターとして適した酸化還元電位を有することが分かった。また,導入した官能基により,繰り返しの電位走査においても分解が起こらず,安定性が増加した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計算と実験をうまく融合することにより,優れたメディエーター分子を合成するための設計指針を構築できた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は,このメディエーター分子を電極に固定化して,実際のバイオ燃料電池を組み上げる計画である。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は,カーボン材料の使用量が少なく,無償提供を受けた。次年度は,バイオ燃料電池を組み上げるため,研究の大部分でカーボン材料を使用する。そのため,カーボンの購入費が当初計画よりも嵩むと考えており,この費用に充てる。
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