抗菌剤として使用されるnorfloxacinに対して,高圧状態のCO2で処理することで,norfloxacinの大幅な結晶構造の変化が確認された.CO2処理における圧力を増大させることで,新たに形成された結晶構造のパターン比も増大することがわかる.さらに,赤外吸収スペクトルより,CO2分子がnorfloxacinの固相へ取り込まれていることも示唆された.以上より,高圧状態のCO2とnorfloxacinが接触した場合,高圧CO2が有する高い浸透性と,CO2分子とnorfoxacin分子のアミノ基との強い相互作用により,共結晶の形成が示唆されることがわかった.
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