本研究では、高濃度アミノ酸添加溶液を用いた未分化iPS細胞の選択的除去手法の開発と細胞応答メカニズムの解明を行った。複数の未分化iPSCsや分化細胞としてヒト初代細胞、iPSC由来分化細胞を用いた。濃度や曝露時間を変えて実験を行った結果、1.2 mol/lのL-アラニンを添加した培地に2時間曝露することで効率よく、未分化iPS細胞を選択的に除去可能なことを見出した。様々な培地成分やL-アラニンの異性体、温度、エンドサイトーシスの阻害剤を用いた実験を行い、細胞応答メカニズムの仮説を提案するに至った。
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