世界中の全ての情報は、データセンターの無数の磁石で記憶されている。磁石に磁界を印加し、磁石の向きを変えることで情報が書き込まれる。微小コイルに電流を流して磁界を印加するが、必ずジュール熱が発生する。電力消耗の無い情報書き込み手法として、電界で磁石の特性を変える手法がある。しかし、電界が金属磁石に侵入できるのは僅か原子数層であり、また電界印加による原子構造変化もよくわかっていなかった。本研究で我々は、磁気情報デバイスに幅広く使用されているFe/MgO系を使用し、鉄原子1個を直接観察しながら電界を印加した。電界2.5 GV/mまで安定に吸着している事を実証した。
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