研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では、液晶マイクロカプセル (MC) のnL反応器としての機能を利用したマイクロ物質流通システムの実現を目指して、化学発光強度の経時変化を測定することでMCのシェルにおける物質拡散を定量的に求める方法を確立し、液晶における物質拡散の異方性を明らかにした。また、高効率液晶MCレーザー発振器や、高粘度・高融点のスメクチック液晶を用いた液晶MCなど、液晶MCライブラリーの構築を行った。さらに、液晶MC配列の足場として、種々の機能性の規則性多孔体の形成法を発展させた。
材料有機化学
本研究で得られた物質拡散を定量的に求める手法を用いると、あらゆる液晶相の物質拡散の異方性を議論できるようになるほか、ゲルやコロイド分散液などの様々な流体MCについても同じ手法が適用可能になることが期待される。また、今後、液晶MCのライブラリーの利用が考えられる。例えば、反射色が温度依存性を示すフォトニック液晶を用いれば、反応中に反射色で反応熱を観測することが可能なマイクロリアクターとして利用できると考えられる。