本研究により、アト秒精度で位相制御したパルス対を用いることでダイヤモンドの40THzで振動する光学フォノン量子状態を励起し、フォノン干渉を使って状態の制御を行い、その運動をプローブパルスで計測することができた。これは、ダイヤモン光学フォノンのゼロフォノン状態と1フォノン状態に、情報を書き込み、書き換え、読み出しを行ったことに対応する。また、透明領域でのフォノン量子状態のコヒーレント制御の量子理論を構築したことは、フォノンを使った量子物理として学術的意義があるとともに、量子制御技術への応用が期待されるものである。
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