本課題では、電気化学反応を用いて薄膜の厚さを精密に制御しながら熱電効果測定を行う方法の開発を行なった。半導体表面の電気化学的界面を制御しながら熱電効果測定を同時に行うことができれば、様々な半導体材料においてナノスケール領域のゼーベック係数の研究が可能となると考えられる。平成29年度は電気化学反応による試料のエッチングを行いながら熱電効果を測定する方法を確立した。そして平成30年度には、一つの半導体試料において、熱電特性の温度―試料厚みによるマッピングに初めて成功した。 本研究から得られた成果は、さらなる新しい革新的熱電材料の探索に展開できると期待される。
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