研究成果の概要 |
キュバン上でのヨウ素 - 金属交換反応は,ジアニオン性亜鉛アート錯体で進行し,得られたキュビル金属種は、種々の求電子剤との付加反応を介して様々なキュバン誘導体に変換することができる。 有機亜鉛の潜在的な官能基許容性は、この手法を多官能化キュバン誘導体の合成に用いることを可能にした。 このようにして得られた1,4-置換キュバンをかさ高いN-ブロモアミドと反応させると、プロキラルジブロミドを高選択的に与える。 このジブロミドは、ジアニオン性亜鉛アート錯体により二箇所の臭素置換炭素上で非対称化を伴う選択的官能化を行うことができた。 このようにキラル1,3,5-三置換キュバンの合成法を見いだした。
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